風立ちぬ なわけあるか
ネタバレです。ご注意ください
この試合の初打席コクティは言った「申し訳ないけど 僕の目には 陽盟しか見えてない」
圭ちゃんが返す「あっそ じゃあ 思い出させてやんねェとな」(俺たちが 好敵手(ライバル)だってこと)
カッコの中の言葉はフキダシにはいってないので圭ちゃんのモノローグと思われ。
今日更新の157話「君が智将要圭だ」はこの冒頭の台詞と対になってるのかな?と思った。
けれども。
対になるなら「君は」かなあとも思う。
「君は智将要圭だ」
なら、
「シニアの頃の僕が魅了され一緒に(帝徳で)戦いたいと願ったあの智将要圭だ」=ライバルだ
ってことになるかなあと。つまり圭ちゃんは「思い出させてやった」ってことで。
でも「君が」
だからなあ。
読者的には
分裂?してた時のアホの圭ちゃんは今や智将でもある、とコクティが認定した、ってことになるんだろうけど。
それはそれで、感動的ではあるけれども。
それはそれで同時に、上に書いた
「シニアの頃の僕が魅了され一緒に(帝徳で)戦いたいと願ったあの智将要圭だ」=ライバルだ
の意味も含むことができるだろうし。
でもなあ。
コクティは知ってたのか?要圭が二重人格状態だってことを。
そういう描写は具体的にはなかったよね???。
なんか二重人格だって言うのはそもそも自己申告。で、その自己申告を受けた野球部の2,3年および自己申告を伝聞した佐古監督および岩崎監督しか知らないンじゃない?
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と、昨夜書きまして28日朝思い付いたことを以下付け足します。
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そういうわけで「君が」は
「君が 勝者だ」
の 「が」かも知れない。
勝者=智将(シニアの頃の僕が完敗したあの智将要圭だ)
ってことかな?
自分ではふにおちたけど、どうでしょうね。
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それにしても、ああ、祭りが終わるんだなあ。
来週でアニメも終わる。
夏が来る前に秋が来たよう。
智将がいなくて寂しい。
帝徳が負けて寂しい。
小手指おめでとう、と心から思いつつ、寂しいです。
忘却バッテリー155話 感想
155話感想。
ネタバレです。ご注意下さい。
これ、葵ちゃん打つよね?
私は別にやきうに詳しいわけじゃないのに時々試合予想ツイート/ポストしてしまう。たいてい弱気な予想になるんだよなー。
がしかし!今回は葵ちゃん打つと思う。
敬遠も無いと思う。
なぜなら、これは二遊間の見せ場だから!!
敬遠がないと思う理由は野球的な考察ではないです。
ここで藤堂敬遠で佐藤さんに回すの、ストーリーとして無いよね?という。
メタ視点と言うよりただのバカな直感です。
さらに佐藤さんも敬遠したとして、満塁で照夜くんに回すのも無いよね?
これもバカな直感ですが、もしかしたらこれはやきう考察的にも「ない」のでは?照夜くんはこの試合一番怖いバッターなのでは。いや野球わからないですけど。
そうなの。今年の小手指はね、簡単に藤堂を敬遠できないチームなのよぉぉぉぉぉ
千早を後逸で出塁させる、ってのもシブイ。(何様)
飛高の球はそうそう打てないという描写プラス千早の打撃改造のお披露目はお預け
→ってことは氷河戦に進むの!? って思うじゃん? そしてここで葵様だコノヤロー!
絶対打つでしょ!
あ、ゼッタイ言うの今年はヤバイ。なんか『絶対』の効果が効かないのが今年の帝徳戦のような気がしてます。
得点できたとしても次国都から始まるので。
国都敬遠、または討ち取ったとしても、乗冨っちが怖い。
ちょうどコミックス最新刊にあったよね。
「僕が持ってる技術は全て彼に教えました」
伏線でないことを祈る。
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ところで、飛高の発言「エースがなんなのかわかってない」のアンサーが今話とすれば、あんまり意外性は感じなかった。
名門校のプレッシャー、背負うものの重さ、壮絶で過酷な責任。そしてチーム内のポジション争い。わりと想像の範囲内。
ただ、エース争いを、苦しい、と言ってしまったところは意外。
これは個人的な感じ方なので、間違ってるかもですが
それ(仲間同士でポジションを争う)をやってるからこそ、名門は強いのでは?
名門に行くってそういうことなのでは?
切磋琢磨する相手がいる環境を選ぶ志の高さ。高いレベルの競い合いを求める貪欲さ。
それは誇るものであると思ってたけど、苦悩することなのか。まあ苦悩するんだろうな。
いやむしろ、それを「苦しい」とさえ言えないところが苦しいのか?
飛高くんがチームのみんなを尊敬していて大好きで優しいってことなんでしょうけど、私はそのへんが意外でした。
消失点の向こうへ
忘却バッテリー153話 感想
ネタバレです。未読の方、アニメオンリー勢 コミックス派の片はブラウザバックなどしてくださいね
智将が消えた。いつか消えると思っていたけど。今だとは思っていなかった。ので読み終わってしばらく呆然としていた。
私は今悲しい。ものすごくさびしい。辛いったらない。
それに、は?まだ消えたと決まってませんが?という意見も当然あると思う。
全然否定しない。
でもこれから私は 智将はたぶんほんとうに消えたのでは、という話を書きます。
他責をしない子たち
忘却バッテリーの登場人物たちは他責をしない。皆”自分が許せない”という理由で心を折る。
千早くんも葵ちゃんも、野球に絶望したのではない。自分に絶望した。そして野球から遠ざかった。
野球とかくだらねえ、愛想がつきたというのならミットもグローブもほんとうに捨てるし、ぜったいノートも捨てると思う。
むしろ野球に執着しているからこそ辛いのだ。執着とはこの場合愛だろう。野球の本質部分にある素晴らしさを知っている子たちだから。
初期野球部員以外もそうだ。
例えば億り姫ちゃん。いじめ(という言葉は作中出てこないけどこれはそうでしょ)を受けてたのに、いじめた子たちを恨まない。「なぜ他人の言葉にしたがってしまったのか」と自分の選択についてメロンパンをくわえて泣く。かわよかわよ。
ひとりひとり詳しく書かないけど、みんなそんな感じ。
だから私はこの漫画が大好き。みんな優しくて誇り高い。
そして要圭もその一人。すでにそう描かれている。一瞬でも葉流火と出会わなかったらと望んだ自分を忘れたかったのだと。
陽明館のバーター扱いを恨んだのではない。監督やコーチを憎んだのでもない。見ているこっちが過呼吸になりかけたあの葉流火とのやりとりについてはこれから何か描かれると思うのだけど。なんとなく、最終的には圭は自分を責めたのではないかと思ってる。わからないけど。
そのように自分自身に絶望した要圭に必要だったのは。
あるいは心の奥で希求していたものは。
いみじくも葵ちゃんがつい最近アニメで言語化してくれた
「俺、先に進めるんだ。進んでいいんだ」
その実感だったのでは。
片目を隠す君
12巻84話で智将とマスターが凪薫のビデオをみている。大阪陽盟の正捕手。亀田監督の本命。圧倒的フィジカルの持ち主である彼は座ったままセカンドに送球し小里を刺している。
今回要圭は凪薫とは違うやり方でそれを成功させた。読みとステップで0.1秒の争いに勝った。野球技能のことはよくわからないけど、凄い技なんだと思う。
『勝つことでしか積み重ねたすべては肯定されない』
これは小里のことでありそして要圭のことでもあるのでは。
探しきれなかったんだけど、作中どこかに片目を隠した智将の扉絵があった。
これは、自分の可能性を見失っている、あるいは見ようとしない彼の姿ではなかったか。
花木戦で釘が抜けて。
ワンバンを捕球してスクイズを阻止して。
葉流火ではなく瀧をリードして帝徳打線を抑えて。
0.1秒の勝負に勝って。
今(153話)、君は両目で世界を見る。
実感したのは誰?
智将は『要圭ならできる』とか言ってた。「お前も要圭だろ!」と多くの人がツッコんできたと思う。それは要圭を褒めるときだからだ。でも、そういえばそのときは『主人は(マスター)ならできる』といわなかった。
智将が『要圭は』と言った時、それはマスターと智将が分かたれていない『要圭』だったのではないかなあ?
どっちかの意識がなくなってたりしてたよね?だから分断されていると思っていたのだけど。
小手指での(成功)経験がその分断を埋めたのか。
マスターの成功は智将の成功でもあったとすれば。(いや、そうだよね)
”前に進めるんだ。進んでいいんだ”
と実感したのは、智将。させたのは、マスター圭ちゃん。
ということにならないかな。
はるちゃんならこう言うかも。
もともと、圭は圭だから。
打倒とは
『清峰葉流火には未来がある』
智将は常にそう言っていた。
『清峰葉流火と要圭には未来がある』
今、そう言ってくれたことを言祝ぐ。
要圭の未来が見えたから智将はいなくなったのだと思う。
先に進めるんだ、と思えたから。
もう、打ちのめされ絶望し未来がみえなくなった彼はいないから。
「あれは智将の記憶」マスターの圭ちゃんが言っていた。
(その時はどういう分断だよと思っていたのだけどね。)
打倒智将要圭。
それはマスターが智将のレベルに追いつき追い越す物語であると同時に、
絶望していた昔の自分をマスターと智将がいっしょに打倒する物語だったんじゃないのか。
私は、メタ視点でも、智将は物語を牽引する役割を終えたのかな、という気がしている。
それで、ああ、消えてしまった、と思っている。
でもさ
私、べつに自分が正しいとも思っていない。智将が来週しれっとベンチにいてくれてもかまわない。
むしろ、おばちゃん待ってるからね。
(この文章は小里くんがかませ役みたいになってしまってすごく申し訳ない。ごめんなさい小里くん)